板の薄さ 2005 11 28
日経平均株価は、日経平均の先物に振り回される展開が多いと思いますが、
これは、個別銘柄の「板の薄さ」が問題だと思います。
たとえば、日経平均株価に採用されている銘柄で、代表的な銘柄というと、
6857アドバンテストや6762TDKがあるでしょう。
こうした銘柄は、いかにも機関投資家や外国人投資家の「好みの銘柄」と言えるでしょう。
しかし、たとえば、6857アドバンテストの板を見てください。
意外にも、板が薄いのに、驚くでしょう(11月28日前場)。
個人投資家が売買するには、ちょうどよい板かもしれませんが、
機関投資家や外国人投資家などの大口投資家にとっては、
あまりにも板が薄いと思います。
買うのも大変でしょうが、
苦労して、手分けして買っても、今度は、売るのが大変だと思います。
これほど板が薄いと、機関投資家や外国人投資家などが、
まとまった買い注文を出すと、あっという間に値が飛ぶかもしれません。
そこで、こうした大口の投資家は、個別銘柄を、買うのも売るのも困難と判断して、
日経平均の先物を売買するのかもしれません。
先物ならば、流動性が十分で、買うのも売るのも、楽だからでしょう。
同じ理由で、銀行株や鉄鋼株も、かなり流動性が高いので、
外国人投資家などの大口投資家に好まれるのかもしれません。
要は、流動性です。
6857アドバンテストや6762TDKは、外国人投資家から見れば、
あまりに流動性が低いと見えるのでしょう。
だから、流動性の高い「日経平均の先物」に行ってしまう。
その結果、現物株が、先物に左右されるという悪循環が発生します。
しかし、物事の根本は、ハイテク株の流動性が低いというのが原因です。
ハイテク企業は、株式分割など、流動性を高めるように努力すべきです。
7741HOYAは、大きな株式分割をしたので、流動性が高くなったと思います。
この企業は、株式市場に配慮した政策を行ったと言えるでしょう。